| 原題 | GORMENGHAST |
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| 監督 | アンディ・ウィルソン | |
| 出演 | ジョナサン・リース・マイヤーズ、クリストファー・リー、ジョン・セッションズ | |
| 製作 | TOUCHSTONE PICTURES/1999 | |
| 発売元 | クリエイティブアクザ | |
| データ | カラー／245分／日本語 | |
| 評価 | ★★★★／瞬間最大甲冑率５％ | |
| あらすじ | マーヴィン・ピークの「ゴーメンガースト三部作」から、最終巻「タイタス・アローン」を除いた部分を映像化したもの。
ゴーメンガースト城でグローン伯爵家に待望の世継ぎタイタスが生まれる。 城内、城下ともに喜びに湧く中、しかし、厨房の下働きであるスティアパイクの生活には何の変わりも無い。 スティアパイクは、彼ら下働きに対しまるで専制君主のように振舞う料理長から逃れるため、伯爵の娘フューシャやお抱え医師プルーンスクワラーなどの有力者に取り入りながら、次第にゴーメンガースト城の権力の中枢へと近づいて行く。 父伯爵の不審な死によって、ゴーメンガースト城とそれに付随する全てを幼い身で受け継ぐこととなったタイタス・グローンは、領民の子に混じって学校に通うものの、心が晴れない日々を送っていた。 あまりに多く存在するゴーメンガーストのしきたりや行事、そして今やそれを司る立場になっているスティアパイクなどに辟易した彼は、「外の世界」への逃走を試みるのだが・・・ |
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| 感想 | 原作の最終巻は、それ以前の部分と比べるとかなりかけ離れた雰囲気を持っており、その存在自体に賛否両論あるが、本映像化にあたってはスッパリと切り落とされている。
それでも４時間超の長尺となっており、如何に丁寧に作られているか知れようというもの。 石と漆喰の巨大な塊であるゴーメンガースト城は、タイタスをして鬱屈とした気分にさせる一番の要因となっている、ほの暗い城内の描写が優れている一方で、全体の外観はミニチュアのチープさが気になった。 シェイクスピア劇出身の俳優などによる配役は、エキセントリックな人物達を見事に演じており、大仰で舞台的な演出と相まって原作独特の「狂気」が滲み出てくるようだ。 二枚目のジョナサン・リース・マイヤーズが醜男であるはずのスティアパイクを演じているが、野望を湛えた妖しい表情が良くて、主人公の存在を薄れがちにさせる。 描き足りない部分もあるにはあるが、ＴＶ映画という枠の中でよくぞここまでと感心せざるを得ない佳作だ。 |
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