Mort - 死神の館

宇宙を漂う巨大な亀の甲羅の乗った、四頭の像が支える円盤世界。

古代インドの世界観をモチーフにしたディスクワールドには物理法則も通じず、奇妙な出来事は日常茶飯事。

この巻では、死神が自分の仕事（！）を未熟な弟子に任せて行方不明となってしまうのだが・・・

報復絶倒のエンターテインメント小説として、またファンタジー好きのためのファンタジー小説として太鼓判を押せる作品。

上質の白い表紙は全体的にモノトーンであり、タイトルや著者名は金箔押し。

一見するとファンタジー小説とは思えない装丁だ。

出版タイトルのほとんどが英語教育関連という、どちらかと言うと「お堅い」イメージのある三友社出版の真面目さが窺われるこの装丁は、その内容とのギャップもあって、私のお気に入りとなっている。