| 時は１６世紀、場所はロンドン。
おりしもペストが大流行する中、これまで姿を見せなかった妖精達が人間社会で行動を開始する。
妖精の女王オリアナと赤の王は互いに王権を争い、二派に分かれた妖精達は、この闘争の鍵となる「取替え子」アーサーを求めて人間達の社会に出てきたのだ。
「取替え子」とは知らずにアーサーを育てたのは、夫の他界に伴い、慣れないながらも書籍商を引き継いだアリス。
行方不明となっているアーサーの消息がアリスの元へ届いたのは、女王からの召喚状と共にであった。
エリザベス女王や戯曲作家など実在の人物や事件と絡み合いながら、妖精戦争が勃発する。
１６世紀の英国の歴史や文壇に絡めた筋立てなのだが、生憎私が知っていたのはエリザベス女王ぐらい。
作中で重要な役割を果たす実在の文士達について一人でも知っていたならもっと楽しく読めたかも知れない。
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